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微小流路を用いたCTC単離と検出システム (3)



2014/08/20 掲載

Probing circulating tumor cells in microfluidics.

Peng Li, Zackary S. Stratton, Ming Dao, Jerome Ritz and Tony Jun Huang

Cite this: Lab Chip. 2013, 13, 602

 

今回は微小流路CTC単離と検出システムのうち、様々な技術を組み合わせた単離方法について紹介します。

 

  • ensemble-decision aliquot ranking (eDAR) 法

 D. T. Chiu氏らは、ハイスループットで高いCTC捕捉効率をもたせるため、fluorescence-activated cell sorting (FACS) とサイズに基づくフィルタリングを組み合わせました。従来のFACSは、スループットや細胞の選別効率が低いためCTC装置としては不十分です。FACSをCTCの単離に応用するため、Chiuは、ensemble-decision aliquot ranking (eDAR) と呼ばれる方法を開発しました。

 FACSでは、単離する標的細胞を最初に蛍光標識でラベルします。eDARは、サンプルを一定液量に分け、そこに含まれる蛍光標識されたCTCを検出します。血液サンプルは検出領域を通り、微小流路チャネル内を連続して流れます。検出領域を通過する際に蛍光が検出されない場合、サンプル液は枝分かれした経路の一方に流れ続けます。蛍光が検出されると、コントロールソレノイドが活性化し、一時的にもう一方の経路へと機械的な圧力をかけます。この選択的経路はCTC捕捉チャンバーへ接続しており、ここでフィルターを用いて細胞の大きさに基づきCTCを単離します。

 eDARでは、一定液量を2nLに設定し、高いスループットで機能しました(3mL/h)。回収率は、MCF-7、SKBr-3細胞を用いて93%を示し(n=9)、偽陽性はありませんでした(n=8)。さらに、多様な光源や検出器の活用で、多色選別を可能にし、選別の設定範囲を広くします。ただし、レーザー光源、アバランシェフォトダイオード(APD)検出器を用いるため、他の微小流路CTC単離装置よりもコストが高くなると予想されます。

 

  • geometrically-enhanced differential immunocapture (GEDI) 法

 アフィニティークロマトグラフィーは、捕捉効率を高めるために捕捉表面に抗体をコートし、サンプル細胞と抗体との接触率を増やすことが重要ですが、一方で非特異的な結合に伴って単離精製率が低下する可能性もあります。この捕捉効率改善と単離精製率低下のジレンマを、標的細胞と捕捉抗体との接触を優先的に増やすことで解消する試みがあります。

 B. J. Kirby氏らは、geometrically-enhanced differential immunocapture (GEDI) と呼ばれる方法を開発しました。円柱もしくは八角形のポストを互い違いに配置したアレイを、アフィニティークロマトグラフィーCTC捕捉装置に導入しました。ポストは流体の流れを妨げるように作用し、表面には捕捉抗体がコートされています。ポストの配置によって、小さな細胞よりも大きな細胞がより頻繁にポスト表面に接触するように流体の流れを作り出します。

 GEDIでは、150-220個/mLの前立腺がん細胞が混入された血液サンプルを1mL/hで流したときに、捕捉効率は85%で、単離精製率は68%でした。臨床試験では、20検体中18検体でCTCが検出されました。

 

単離方法の詳細については、下の表にまとめています。画像をクリックするとPDFでの閲覧が可能です。

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