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微小流路を用いたCTC単離と検出システム (1)



2014/5/13 掲載

Probing circulating tumor cells in microfluidics.

Li P, Stratton ZS, Dao M, Ritz J, Huang TJ.

Lab Chip. 2013 Feb 21;13(4):602-9.

 

 微小流路CTC単離と検出システムについて紹介します。CTCの単離には、FDAに承認されたCellSearchシステムが有名です。しかし、一方では、微小流路を用いたCTC単離システムも活発に研究されています。今回は、免疫磁気ビーズとアフィニティークロマトグラフィーについて紹介します。

 

  • 免疫磁気ビーズによるCTC単離

 磁気を用いたCTC単離システムは、磁性粒子をコーティングした抗体と細胞表面抗原の抗体反応を用います。この方法によって、血液サンプルから磁気化したCTCを単離します。

 K.Hoshino氏らは、免疫磁気ビーズ技術の他、微小流路チップのチャネルの下にマグネットアレイを設置し、磁気ラベルされたCTCを捕捉する方法を開発しました。この装置は1時間あたりに10mLのサンプルを処理することができます。ただし、捕捉したCTCの培養は検討されていません。

 D.E.Ingber氏らは、メインチャネルとサイドチャンバーをもつ微小流路チップを開発しました。このチップでは磁性化したCTCをサイドチャンバーで捕捉するため、CTCに対する流体せん断応力が少なく、さらに捕捉したCTCを培養することができます。

 

  • アフィニティークロマトグラフィーを用いたCTC単離

 アフィニティークロマトグラフィーを用いたCTCの単離は、CTCをラベル化する工程が不要です。担体表面に抗体が接着されていますのでCTCをラベリングすることなく直接捕捉することが可能です。

 S.Nagrath氏らは、シリコンマイクロピラーに抗EpCAM抗体をコーティングさせた微小流路チップを作製しました。このチップは970mm2の表面積に7,800個もの抗EpCAM抗体をコーティングしたピラーを設置し、CTCの捕捉効率を高めています。これに続き、S.Nagrath氏とS.L.Stott氏らは、チャネル内上部にヘリングボーン状の溝をもつ微小流路チップを開発しました。高いCTC捕捉効率をもちながら、マイクロピラーをもつチップよりも作製を簡易にしました。ただし、この装置の実用化と捕捉したCTCの培養には検証が必要です。

 一方、S.A.Soper氏らは、幅35um、奥行150umの断面に51本の並列流路を設置し、チャネル表面は抗EpCAM抗体でコーティングした装置を報告しています。さらに、この装置は捕捉したCTCを伝導検出器によって自動計測し、計測後のCTCを遺伝子解析できる仕様となっています。

 S.T.Wang氏らは、チップ基盤の表面に抗EpCAM抗体をコーティングしたシリコンナノピラーを設置し、さらに流路内上部がヘリングボーン状の溝を持つ微小流路を開発しました。この装置は、流路内に螺旋状の流れをつくり、細胞と基質の接触効率を高めます。臨床試験においても高い捕捉効率を示しています。ただし、非特異的な細胞も捕捉するため、単離精製の改善が求められます。

 

以上、微小流路チップのうち、免疫磁気ビーズ、アフィニティークロマトグラフィーを用いた装置を紹介しました。各装置の詳細については下の表にまとめています。画像をクリックするとPDFでの閲覧が可能です。

140512_00.png

※せん断応力:物体内部のある面の平行方向に、すべらせるように作用する応力のこと。

 

 


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